業界20年を振り返る。展示会の光と影
日本の展示会出展コストが高すぎる
皆様は日本の展示会出展費用が高いという事をご存じでしたでしょうか?
しかも、展示会を使ったマーケティングはノウハウが必要で何度か出展しないと効果がでずらい。
この事を、初めから知っている方は多くありません。
年2回の展示会開催ではノウハウの構築は難しい。
実は当社も展示会出展を行った事があり、失敗した経験があります。当時は良くわかっておりませんでした。
この事は主催者や展示会を支える業者であれば知っている事ですが仕事が無くなってしまうので「展示会に出展しても効果がありません」とは教えてくれません。
実際、展示会を起点として年間スケジュールでセールスを行い成果を上げている企業もありますので、絶対に失敗するという事ではありません。
メタバース展示会事務局
運営:株式会社アブロードシステムズ 代表 大坂訓教
誰かがVR展示会を作ってくれる。将来は変わる。
当社は2001年より展示会関連のアウトソーシング先として仕事を行っています。
展示会の諸問題(展示会の闇)を感じており、将来はVRで展示会も開かれると解決されると思っていました。これは自分達では無く、きっと誰かが作ってくれる。そう思っていました。
その時は現在の仕事は無くなる又は激減するが、そのときに考えよう。という程度です。
結果的にはあるキッカケで自分達でVR展示会を作る事になりました。
展示会は新製品や普段目にする事のない専門的な製品を発表する場所です。
もっと露出の場所を増やせれば国内外のビジネスチャンスを広げる事ができます。
アジア圏では中国、韓国、台湾、香港などで開催している国際展示会が有名です。これらの国の展示会事情は、日本国内に比べて出展費用は1/2~1/3のコストで出展ができます。日本で開催される展示会出展費用が高すぎるのでは?と感じていました。
2020年コロナ以前、台湾の展示会には、ほぼ毎年参加していました。
台湾の展示会は政府支援を強く感じます。空港についたら展示会関係者専用の入国審査ゲートがあり並ぶ事もありません。展示会の招待券はホテルまで届けられます。その招待券で期間中は地下鉄などが乗り放題です。無料で展示会場まで行く事ができます。台北市内全域で開催されている離れた展示会ホールは無料シャトルバスで移動も可能です。
外国からの展示会は観光産業にも貢献し、企業間の長い取引も期待できるという事なのでしょう。
日本も補助金ではなく、企業支援として展示会などの支援を強化してほしいと思ったものです。
当社は展示会運営会社、展示会協会、主催者、出展社などと取引があり、ある程度事情を承知しています。需要と供給の問題がありニーズに比べて大規模な会場が少ないという問題があります。
ときどき展示会が失われる
国内の展示会は諸外国に比べ出展コストが高い。
競争がなく需要が高ければコストは下がりません。首都圏の場合は大規模な会場の用地確保がしずらいという状況もあります。大きな展示会場は少なく東日本大震災などの緊急事態では避難所に使われる。オリンピックなどがあればプレスセンターとして半年以上使えない。
展示会設営に携わっている企業や販売計画の基点として計画していた企業は頭を抱えています。
関わってる企業も多く影響は小さくありません。当社もその中の1社です。
年間で計画した販売計画の場が失われるのです。
このとき私の感じていた事はVRの仮想展示会があれば将来解決できるだろう。いう感想です。
このときはVRの作り方や問題点をまったくわかっていません。
将来どこかの会社が作ってくれる程度で思っていました。
自分が作る事になる。
直接のきっかけはコロナ問題です。当社の作業の一部を海外(中国や韓国)で行っていました。
コロナの影響は2020/1月に中国の現場から起こりました。現場のマネジャーから警察が会社にやってきてロックダウンになったので自宅に戻って下さい。と告げられる。
作業が止まり復旧のスケジュールも不明。影響は2月まで続きました。
日本が影響を受け始めた2020/3~4頃からです。決まっていた仕事のキャンセルが相次ぎました。
その後は、イベント規制やテレワークの推奨など皆さまもご存じだと思います。
売上が半分になり先行きも不透明で不安です。仕事が少なく時間もあったのですが、アフターコロナ後を見据えてVR展示会を作ってみようというのが始まりです。
しかし、どうやって作るのだろう?
この時点でも、どうやって作るのか?は、まったく解っていません。
その後、調べるとある程度作り方がわかり、自分達でも実現できそうだという感覚がありました。
従来の展示会の問題点を克服したい
こういった経緯で作り始めた展示会ですが、当初提供したい課題は以下のものでした。
課題1.見たい時に開催されていない
リアルな展示会は年1回または2回が基本です。出展社が出したいタイミング、来場者が見たいタイミングで開催されていません。VR展示会であればできるのではないか?
課題2.出展しただけでは売れない
展示会は開催直前の集客活動や展示会終了後の活動が大切です。これをフォーローする仕組みが必要。
担当者まかせでは、お知らせメールを1回送信するだけに終わってしまいます。これを自動化する仕組みを考える。
課題3.コストが高い
出展コストを抑える為に、自動ブース作成を入れる。高額なMAツール(メールマーケティングツール)を内包する。ターゲットを展示会に絞り込めば仕組みをシンプルに作れる。
課題4.申し込みは直近になる。
新製品などを展示会に出展する場合、ギリギリのスケジュールです。開催日前日から徹夜で機器を調整している光景も見かけます。初日の反応で展示ブースのレイアウトや広告キャッチを変更する事もあります。これに対応するには、管理画面から自由にブース変更ができるシステムを提供する必要があります。変更したら即展示ブースに反映させる。言うのは自由ですがシステム的に作るのは大変です。
課題5.どこから初めていいのかわからない
出展企業の取り扱い商材によって売り方が違う。ユーザーカテゴリが違う。
一番詳しいのは、商材を作った方、売っている方です。しかし、展示会で売るノウハウはできていません。この辺の課題をどうにかできないか?
スパムメール化しない営業メールの作り方
展示会ブースデザイン、販促メールで事前登録で計画できる仕組み。スマムメール化させない文書ノウハウを提供。中国で設立したコンサルティング会社のノウハウや長く勉強していたアメリカのダイレクトマーケティングの知識が役立つ。後に「展示会アカデミー」を構築。
会社経緯
株式会社アブロードシステムズ
2001年設立
東京都千代田区
当社は2001年創業し海外(中国、台湾、韓国)ネットワークを使ったオフシュア開発を行っています。
展示会出展企業のアウトソーシング先として主催者、出展企業にサービスを提供しています。展示会配布から始まったCD/DVD/USBメモリなどのメディア事業。
来場者集客、セミナー集客、アンケート集計、来場者のデータ化などのデータエントリ事業。海外印刷、海外からのDM発送、国内メール便の取り扱い。各出展企業がノベルティーを配布して名刺やアンケートを集めて、その後の営業支援を行っています。2022年メタバース事務局運営開始
代表者経歴
株式会社アブロードシステムズ
代表 大坂訓教。1965年生まれ北海道札幌市出身
略歴:長くコンピュータのシステム開発に従事
2001年アブロードシステムズ設立
2022年メタバース展示会事務局設立
一般商社に入社後情報システム部門に配属。その後、ソフト会社に転職、企業の現場経験を活かし主に会計・販売系の企業用パッケージシステムの開発に従事、LAN系ネットワーク構築。転職しインタネットサーバー構築、営業支援システムSFA、役員情報システムEIS、インタネットを使ったMAマーケティングシステム、グループウェアーを開発。中国の経営コンサル会社出資、代表理事就任。国内ソフト会社CFO技術系執行役員就任。
2001年アジア圏の海外ネットワークを活用したアブロードシステムズを設立、アウトソーシングサービス、情報セキュリティー製品の開発・販売。